1991-04-22 第120回国会 参議院 決算委員会 第2号
しかし、出力上昇試験では放射線、通信機器等のトラブルが相次ぎ、さらに再三にわたる地元の母港拒否もあり、二十二年の大幅おくれでようやく実験航海となったのであります。このため、開発費は当初計画百四十億円に比較して七、八倍に膨らみ、今日までの総投資額は千百億円以上となっているのであります。
しかし、出力上昇試験では放射線、通信機器等のトラブルが相次ぎ、さらに再三にわたる地元の母港拒否もあり、二十二年の大幅おくれでようやく実験航海となったのであります。このため、開発費は当初計画百四十億円に比較して七、八倍に膨らみ、今日までの総投資額は千百億円以上となっているのであります。
御案内かと思いますが、原子力船「むつ」、昨年暮れまでに海上試運転と出力上昇試験を終わりまして、今年二月の中旬に科学技術庁から原子炉等規制法に基づく認定、それから運輸省から船舶安全法に基づく認定をいただきまして、現在一人前の船になっておる次第でございます。
私のいただいた出力上昇試験の実施計画表では八月末に終わる計画だったものが十一月になってもまだ続いておるわけですね。それで、年内には終わる予定もなくてさらに第四次の追加が行われるのではないか、八月末に終わる予定だったのが十二月末までかかるのじゃないかみたいな新聞報道さえ出ておりまして、またずるずると延びておる。こうなると、「むつ」の廃船、解役作業がまたずるずる延びていくわけですね。
かつ、先般十一月九日に第三次洋上試験航海を終えまして帰りましたが、一部、あと出力上昇試験あるいは海上試験が残っておりまして、その分を現時点多少のふぐあいを完全に修理するための検討と準備を今しておりまして、それから乗組員の休養というようなことも考えなきゃいけません。そういう意味で、現在第四次と申しますか、次の洋上試験をいつ行うかというのを私ども、あるいは原研で今検討中でございます。
あのかわいそうな「むつ」が十五年も漂流して、そして進水早々に出力上昇試験中に遮へいの不備で放射線漏れという事故が発生しましたですね。そのときに硼酸入りのおむすびをつくってその傷口をふさいだというような、そういう話がまだ残っています。そして、その「むつ」の問題は実際問題として今だって解決がついてない状態なんですよ。
なお現在は、原子力船、十六年前にやりまして、出力上昇試験の途中で中断をした状態になっておったわけでありますが、それを再開して続けているという状態でございます。それに先立って原子炉のふた開放点検、船体の点検等一連の点検を行いまして、またもとへ復旧した後、起動前機能試験というものを実施し、安全性に問題がないことを確認しながら逐次、ステップ・バイ・ステップで実験を続けているところであります。
○緒方政府委員 原子力船「むつ」につきましては、五月二十八日、約二週間前でありますが、先々週の月曜日に出力上昇試験中に緊急停止をいたしました。停止をいたしましたが、幸い原子炉の安全性あるいは外界に対する影響等はなかったわけでありますが、その後原子炉を停止した状態で原因の究明を行っているところであります。
原子力船「むつ」の出力上昇試験をよしとした科技庁、この科技庁がことしの三月に出しているところの文書の中に、幾多多重防護を欠いているという点が大きく指摘されているわけであります。
ただ、先生御指摘のように、これまで岸壁で出力上昇試験をやってまいりました過程で幾つかのふぐあい、トラブルが発生をしたわけでございますが、そういうものと比べまして、今回の事象につきましては、先生御指摘のように、もう十日程度たっておるわけでございますけれども、その間に至るも明確な原因がまだきちんとは判明していないという点では、これまで幾つかございましたトラブルよりは、何と申しますか慎重な対応が必要であろう
○関委員 協定の内容に入る前に、今下北の関根浜において出力上昇試験を行いつつある原子力船「むつ」の問題でお伺いしたいと思うわけです。 これは、七日にはもう海洋に出て七〇%の上昇試験に入るという予定であったのだけれども、すっかりとまってしまった現況でございます。
第一次の洋上試験では、これまで関根浜の母港の岸壁の方でおよそ二〇%までの出力上昇試験が終了しておるわけでございますけれども、第一次の航海では、第三段階、第四段階といたしまして出力五〇%、七〇%までの試験を一カ月弱の予定で実施をする予定でございました。
○政府委員(緒方謙二郎君) 先ほども御説明いたしましたように、出力上昇試験と申しますのは、段階的に出力を上げていきまして、その間に機械のふぐあいがもし発見されました場合には、それを所定の手当てをしてさらに先へ進む、ふぐあいはもちろん直さなければそれ以上先へ進めないわけでありますから、そういう段階を追って性能の確認をしていくわけでありますので、機器のふぐあいということはある場合もあろうかと思いますけれども
確かに、「むつ」につきましては非常に長い歴史があるわけでありますが、御指摘のように十六年前に出力上昇試験をやっている途中でトラブルが発生をして、自来十六年間のいわばブランクがあったわけでありますが、今回再び綿密な事前の点検をして出力上昇試験をいわば続行させていただいているわけでございます。
○政府委員(緒方謙二郎君) 先ほどもお答えをしましたように、今の出力上昇試験は段階を追ってテストをしておりまして、万一機械のふぐあいが発生した場合にはそれを補修する等行いまして実施をいたしますので、外部に対して影響のあるような事故が起こることは万々が一にもないものというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○政府委員(緒方謙二郎君) 「むつ」につきましては、これまでの非常に長い過去の歴史、それから最近の出力上昇試験中におきます幾つかのふぐあいについていろいろ御心配をかけておりまして恐縮に存じております。
その後の機能及び性能の確認をやっているわけでございますが、先般関根浜の岸壁の中で行いました出力上昇試験におきまして出力二〇%まで上げまして、これらの関連機器の性能を確認をいたしまして、ほぼ設計どおりであるということを確認したところでございます。
○関委員 私はまず第一に原子力船「むつ」の問題で、あれほど問題を多く持ちながらも出力上昇試験の強行に踏み切ったわけであります。
病院等交代制職場の労働時間短縮、同和問題の現状と対策、人種差別撤廃条約の批准促進、入国審査官増員の必要性、国家公務員の労働条件の改善等について、 内閣及び総理府本府関係では、韓国内の在日韓国人政治犯釈放への取り組み、シベリア抑留者の補償問題等について、 科学技術庁関係では、原子力発電所の事故防止、地球環境問題への取り組み、放射性廃棄物処理施設の建設問題、我が国の宇宙開発のあり方、原子力船「むつ」の出力上昇試験
○村上政府委員 論文が通らないような御返事をしまして非常に恐縮しておりますが、実は、釈迦に説法みたいで恐縮でございますが、まさに「むつ」の現在の出力上昇試験は委員が指摘のような仕掛けで進んでおりまして、非常に複雑な総体的なシステムを、一つ一つを確かめて最後にシステム全体を見ていくという、小さいものから中ぐらいのもの、大きなものという考えで進んでおりまして、したがいまして、若干誤解がおありになるか知りませんが
○村上政府委員 「むつ」の安全をじっとにらんでいるものでございますが、その前に一言、もう少し一般的に、私どもの検査と今度の出力上昇試験及びその時点に発生しているふぐあい等の関係について御説明しておきたいと思います。 まず最初に、非常にクリアに申し上げておきたいのは、現在「むつ」は原子炉等規制法上は使用前検査のオンゴーイングの途上にございます。
○村上政府委員 温度、圧力につきましては、先ほど申し上げましたように、温態機能試験である温度と圧力で実行いたしまして、それで出力上昇試験に入ったわけでございます。
それで、その一つのあれとして原子力船「むつ」があるわけでございますけれども、原子力船「むつ」につきましては、現在の計画は昭和六十二年度いっぱいで現在大湊港にある原子力船「むつ」を関根浜という新定係港に回しまして、そこでいろいろ所要の試験を経た上、出力上昇試験を行い、昭和六十五年には約一年ほどの実験航海を行うということにして、そこで原子力船は廃船する、こういう計画が昭和六十年にできました政府の計画でございます
それで関根浜に移してから出力上昇試験を行う等々の諸試験を行いまして最終的に六十五年度の実験航海を行う、こういう昭和六十年度の計画がございます。 それで、その計画等、そのとおりにいっているかというお話でございますけれども、ほぼ順調に進んでいるというふうに私は理解しています。ほぼと申しますのは、一つは関根浜新定係港の建設が当初の予定より少しおくれました。
具体的には、先ほど局長から申し上げましたように、昭和六十二年度末までには原子力船「むつ」を大湊定係港から関根浜新定係港に回航いたしまして、昭和六十四年度に出力上昇試験及び海上試験、海上試運転を実施いたしまして、昭和六十五年度からおおむね一年を目途とする実験航海を行うというスケジュールに沿って研究を進めてまいりたいと思っています。
さらにその前に温態機能試験とかあるいはその出力上昇試験、そういうものがあるわけでございますけれども、そういうものを着実に進めるためには、やはり事前に大湊港において温態状態にしたことで点検をいたしまして、機器のふぐあい等を事前にチェックしておく、もしふぐあいがあればそういうものを先行発注する。
ですから、先ほどからも議論をしておりますように、間もなく関根浜港に行って、予定されている機能試験とか出力上昇試験とかあるいは海上試運転とか実験航海へ向けての点検が来るわけでありますから、ここで改めて根本的にこの問題を再検討すべきである、私はこう申し上げます。
○政府委員(中村守孝君) 私ども、前回原子力船の出力上昇試験ということで始めましたときに、不幸にして放射線漏れが起こりまして研究がそこで中絶したわけでございますが、その後この計画をどう進めるかにつきましては専門家の方々にもいろいろ御意見をちょうだいしたわけでございまして、その遮へいが技術が不十分であったためにあのようなトラブルを起こした。
○政府委員(中村守孝君) 原子力船「むつ」の計画につきましては、御承知のような放射線漏れのトラブルを起こしまして、その結果その改修等に時間を費やしました結果、現状ではまだ出力上昇試験が行えないという状況でございまして、現在青森県の関根浜に新しい港を建設し、その港をベースにいたしましておおむね一年程度の実験航海をするということでこのプロジェクトを終結させるわけでございます。
昨年八月に発表されたこの「原子力船「むつ」による研究開発の進め方」では「研究開発推進に当たっての留意事項」というものがありまして、「出力上昇試験に先立つ点検の過程で、仮に研究開発に支障のある重大な欠陥が発見された場合、あるいは万一予期せぬ事情により、研究開発計画に大幅な変更が必要となった場合には、その時点で「むつ」による研究開発は中断することとする。」ということが明記されています。
と申しますのは、かつて「むつ」が昭和四十九年の九月、洋上において出力上昇試験を行った際、放射線漏れという事件が起きて、この騒ぎのために「むつ」は、母港たる大湊港に帰港してある期間仮泊するだけのために巨額の補償費を支払った上、莫大な経費を投じて建造した大湊港から追い出されてしまうという羽目になったわけであります。
これが大きな社会問題化したということにつきましては、先生御指摘のように、第一には原子力発電が当時ようやく本格的な段階を迎えたというようなことで、まだ一般に対しての原子力に対する認識が十分でなかったということがございますが、また出力上昇試験ということの性格、内容、そういったものにつきまして地元の方々の御理解をいただくための事業団並びに私どもの努力も十分でなかったということもあったかとは思いますし、さらにこの
したがって、このままの状態で新定係港が完成し、この定係港を基点として、出力上昇試験でありますとか、あるいはこれに続く運転が進められました場合、本質的に安全上何らの支障のないささいなミスがまたまた大騒ぎになり、大騒ぎを起こし、最初に申し上げたように新定係港が大湊港の二の舞を演ずるおそれが生じないとは言えないと思うわけであります。
げましたように遮へい改修、安全総点検、補修工事、その後の入念な維持管理ということで、現段階においてその健全性というものは確保されておるものと考えておるわけでございますが、実験再開というような場合になりますれば、実験再開に先立ちまして各種の試験、圧力容器の開放点検あるいは冷態停止、温態停止の状態における機能試験等を行い、さらにそういうことで各部に異常ないということを十分にチェックをいたし、かつその出力上昇試験
○井上参考人 十年前に起こりました放射線漏れというのは、御存じのように出力上昇試験、一・四%の出力で起こったのでございまして、いわゆる実験中におけるトラブルとこちらは解釈いたしますが、しかし事は重大でございまして、その後改修及び総点検ということも実施しまして対応したわけでございます。
ただいまの御質問は、実験を再開して、洋上で出力上昇試験または実験航海をやる場合の故障の問題であろうかと思います。これは技術的に申しますと非常に予測もしがたいのですが、やり方としましては、洋上実験では二〇%以上を予定しております。
二次炉心の目的は、まず出力上昇試験及び実験航海の結果、いろいろな新しいデマンドといいますかリクワイアメントが出てきます。例えば、もっと長く燃料を燃したいとか、あるいは炉内の中性子フラックスをもっと平たん化して、全体としてボリュームが小さいけれども出力が上げられるのかどうかといったようなデマンドが新しく出てまいりますし、さらには現在、改良舶用炉の試設計というのを研究開発室で実施しております。
この点につきましては、原子力委員会の原子力船懇談会の報告書にもございますように、今後そういった点についてのチェックを運転再開の後で十分やっていって出力上昇試験に持っていくんだ、こういうことを前提にいたしております。
(守)政府委員 今後の「むつ」による舶用炉の研究開発計画の経費がどのくらいかかるかということにつきましては、まず「むつ」の計画がどうあるべきかということを現在検討しておりまして、今の段階で幾らということを申し上げられないわけでございますが、先生御指摘の事業団の試算による一千億につきましては、港湾の建設費につきまして、港さらには陸上附帯施設等を合わせまして約六百億円、さらに、でき上がりました後に出力上昇試験
○山内参考人 新定係港に回航されて後、岸壁でどの程度の出力上昇試験をやるのか、あるいはその後具体的にどういう方法で実験をし、最終的な実験はどういうことをやって、どのくらいの年月を経てそれが終わりになるのかということにつきまして、事業団、科技庁からはっきり承って地元としてもこれに対応していかなければならない、かように考えております。
○山内参考人 県といたしましては、関根に移って出力上昇試験が終わり、いずれは廃船になるものと思っておりますので、そのときには県の計画といたしまして、下北開発の計画といたしまして、将来は関根浜港を一般港湾として利用することも考えるということを計画に示してございます。
もう時間がほとんどございませんので、これは山内参考人、次いで菊池参考人の両者にお尋ねしたいのですが、仮に「むつ」を出力上昇試験をしないまま、若干はやっていますけれども、すなわち原子炉がほとんどきれいなままで廃船をするという方針になりました場合に、大湊でそういう作業をするということになりますと、いろいろ支障がございますでしょうか。
○松前達郎君 そうしますと、大きく分けて出力上昇試験、これも低出力と高出力と分けてやられるというふうに伺ったんですけれども、この出力上昇試験というのは定係港の中で行う部分があるんですね。
○政府委員(中村守孝君) 「むつ」による舶用炉の研究開発につきましては、先生御高承のとおり、現在政府内部におきましても各方面からの御議論をもとに検討をし直しておるところでございまして、従来の計画でいきますと、新定係港を建設し、その後で出力上昇試験に入り、その出力上昇試験 で合格になれば、さらに今度はいよいよ実際のいろいろな海上の状態におきます船の動きに伴う原子炉がどのようにそれに応動していくかということについての
その過程に描きまして、定期的にも各部の機能を点検しておるわけでございますが、出力上昇試験に先立ちまして、この冷態停止状態におきます機能試験をまず行いまして、それで、各部がまずその状態で異常がないということを確認した上で、今度は原子炉の温度を上げてまいります。